R財団地域セミナーに出席して

パストガバナー 大柳繁造

 

 去る11月27日、「R財団地域セミナー」に出席しましたので、その主な内容についてご報告します。

 私は、R財団のセミナーが毎年開催されるたびに出席していますが、今回は財団プログラムについて大きな転換期が来ていることを感じています。
それは、これまでに細目の規約変更とかがあっても、今回ほどの「R財団の使命について」大きく変わったことが見受けられたことが無かったからです。
 すでにその兆候は見えていましたが、地域援助プログラム(CAP)に見られるような期限付き限定テスト的プログラムが実施されていたのですが、今度はいよいよ恒常的プログラムとして採用されることになったことは、「R財団の使命感」を大きく足元にも移したことになったといってよいでしょう。
それは、「R財団の使命感」が国際的視野に立った援助プログラムばかりでなく、自分たちの住んでいる地元にも十分に何かしらの「手を貸そう」という姿勢を示そうではないかということ以外の何者でもありません。
 これは正に私のテーマ「わが町にロータリーあり」の方向性を目指すもので嬉しいことです。
R財団が2000年2月のロータリー財団管理委員会において、「ロータリー財団の使命」が新しく改定され、「R財団は、地域レベル、全国レベル、国際レベルの人道的、教育的、文化交流プログラムを通じて、ロータリーの網領とロータリーの使命を遂行し、且つ世界理解と平和を達成しようとする国際ロータリーの努力を支援すること」として承認され、国際ロータリーの理事会もこれを承認したというのです。
これはこれまでの国際的活動に重点を置いたR財団の姿勢とは大きく変化を見せていることです。

 更に、もう一つ「強力な資金集め態勢づくり」を立ち上げようということです。
地区ロータリー財団委員会(District Rotary Foundation Committee-DRFC)をつくり、委員長の権限を強化して、資金集めに責任を持たせたことです。現職のガバナーが兼務することは出来ませんし、地区ガバナーは、DRFCの職務上の委員でしかありません。この委員長を任命しなくては、DDFの利用も許されません。
 委員長の任期は3年となっていますが、理由があれば解任される場合もあるというものです。
これまでにない強力な組織をつくりあげ、資金を集め、これをDRFCにDDF配分と使途を決定する責務を果たさせようというものです。
 シェアの配分は、地区ガバナーとガバナー・エレクトが決定しますが、2005-06年度からは、決定するだけで寄贈奨学金以外はR財団に報告する必要はなくなります。要は、地区ごとに資金をよく集めて、国際的ばかりでなく地区的、全国的に「手を貸してやろう」じゃないか、そのために強力な集金機構に権限を委譲してDRFCに頑張ってくれといったものなのです。
R財団も、「わが町にロータリーあり」をようやく意識させるようになったといってよいでしょう。
 DRFCは、7つの委員会を持てということになっています。
補助金、年次寄付、恒久基金、奨学金、GSE、ポリオプラス、学友の7つですが、当地区ではもっと集約して重点的な委員会だけでよいのではないでしょうか。財団委員会というのは、R財団とロータリアンとの連絡役となりますから、財団ガバナー的な?存在となって責務も重大なものになります。
 これまで20数回にわたってR財団の地区セミナーをしてきた私ですが、このように時代の流れとロータリー内部の事情もあって体制の変化がその都度現れてくると、ロータリアンの一人一人がその変化にある程度敏感に反応して頂かなくては、「あなた任せのR財団」に陥ってしまいがちです。
ロータリーは、先ず地域に根ざしたものでなくてはならないことを先ずもってご認識いただきたいのです。

 これは、2002-03年度の監査前の寄付金の使途ですが、
  ポリオ・プラス補助金と経費  US$38,800,000
  人道的補助金と経費      US$28,400,000
  教育的補助金と経費      US$29,900,000
  合計             US$94,100,000

  ほかに
  寄付増進           US$11,500,000
  運営費              US$460,000
  支出合計           US$110,200,000
 プログラムに補助金として実際にだした額      US$82,913,000
 2002-03年度の寄付金(監査前の数字ですが)     US$1,456,500,000

 更に、これに投資収益も540万ドルあるので、収入は1億3,840万ドルとなっていて、支出を上回っています。
しかし、これまでの投資収益から比べるとアメリカ経済の先行きから見ても限界であって、この仕組みも更に工夫を必要とするところであると考えます。
このようなシステムがいつまで保持できるかも問題になってくると思います。

 今回のセミナーで配布された「ロータリー財団地域セミナー・ハンドブック」は、特にR財団の術語が丁寧に解説されていて、これはこれまで必要とされていたものが片岡室長のご尽力によって実現し、有難い限りである。会員向けに増刷できればと願うものです。
 「月信」上だけでは限られたことしかご報告できません。よく云われている言葉ですが、「奉仕活動と資金調達は軍の両輪」だとこれまで唱えられてきました。
世界中の貧困・飢餓が減少し、世界が平和にならない限り、私たちの真の平和が訪れません。

 地域社会と国際社会への奉仕をバランスよく強化することが重要であると考えます。
このあたりのことを十分にご認識いただき、R財団寄付活動にご協力・ご参加頂きたいと思います。