≪内部卓話≫ 深津 幸次会員 テーマ「昨今の損害保険事情」
保険の始まりは、 14世紀のイタリアと言われています。日本では、1879年(明治12年)に東京海上保険会社が設立されたのが始まりです。発起人は、渋沢栄一で創業当時の大株主には岩崎弥太郎はじめ、蜂須賀、毛利、前田、徳川、松平、池田、山内などの名前が並んでいます。当初の保険はもっぱら海上保険で火災保険に進出したのは大正になってからのことです。自動車保険の登場も大正になってからで 1914年のことです。
さて、保険とはどんなものでしょうか?保険をあらわす言葉として「万人は一人のために、一人は万人のために」という言葉があります。保険は多数の人々が集まって、不幸にして事故などで経済的な不利益を被った人に保険金を支払う相互扶助の制度と言えます。例えば、一人の方が万一に備えて貯蓄をしたとして、事故などで損害を被っても貯まった金額までしか利用できませんが、保険を利用すれば、わずかな掛け金で万一の際に十分な金額を受け取ることができます。
保険には、大きく分けて3つの種類があります。生命保険の固有分野(死亡保障など)いわゆる第一分野、損害保険の固有分野(自動車保険・火災保険など)いわゆる第二分野、それと第三分野(がん保険、医療保険など)です。
保険業界は、かつては護送船団方式と呼ばれ、一部の保険を除き、保険の内容・保険料、代理店手数料も各社同じでした。また、保険会社の数も全く変化がありませんでした。日米保険協議の結果、自由競争時代に突入しましたが、自由化されたのは、1996年のことで、昨年ようやく10年が経ちました。まず、子会社方式による生損保の相互参入が解禁され、 1997年にリスク細分型自動車保険認可、1998年に保険料率が自由化となりました。
2001年には保険会社の合従連衡の動きが本格化し16社あった保険会社は現在では9社とほぼ半分になりました。直近では、2004年に東京海上と日動火災が合併し、東京海上日動となり、それ以降、合併はありません。合併も一段落し、まさに自由化が定着し、厳しい競争が当たり前の時代になりました。
また、最近のトピックスとしては銀行による窓販の全面解禁、郵政民営化による郵便局による保険販売(2007年12月予定)が挙げられます。お客様の視点から見ますと、自由化により各社が商品の開発をすすめた結果、お客様の様々なニーズに対応する保険が数多く発売される一方、保険商品が複雑化する傾向にあり、ご存知の通り、保険金の不払いや保険料のもらいすぎなどの問題が発生しており、現在、業界を挙げてその是正に取り組んでいます。かつては自動車保険・火災保険とも各社同一でしたが、各社特色のある商品を販売しており、お客様のニーズに合致した商品をおすすめできる(コンサルティングのできる)販売基盤の拡充が必要となっています。
1996年に約62万店あった代理店は、2005年には約27万店と大幅に減少する一方、募集従事者は5年連続で増加しており、代理店の大型化がすすんでいます。
保険業界としてもお客様のニーズにあった商品をすすめられる代理店の育成に努めていますが、お客様もおクルマや電気製品を購入されるときのようにもう少し保険の内容に関心を持ってご契約をいただけたら幸いです。 |